診療科からのお知らせ
部門概要
安全・安心な医療を提供するために夜間、休日も含めて24時間体制で業務を行っています。調剤、注射薬の調製、薬剤管理指導業務を含む病棟業務、医薬品の情報管理(DI)、製剤など医薬品に係わるすべての業務を行い、医薬品適正使用、適正管理を実践しています。2020年度に受審した病院機能評価では「投薬・注射の安全な実施」、「適切な薬剤管理機能」で”S”評価を取得しました。また、他職種と密に連携をとり互いに専門性を発揮して安全・安心なチーム医療の実践に努めています。薬剤師として質の高い薬物療法を提供するためにそれぞれが専門・認定資格の取得に取組み、日々自己研鑽に励んでいます。
業務紹介
調剤業務(内服薬・外用薬)
主に入院患者さんを対象に処方箋の調剤を行っています。当院ではバーコードによる薬剤認証システムの導入に伴い、1日分ずつ調剤を行い1日分ずつ払い出す1日分割調剤を行っています。 処方変更に対してもすべて薬剤部にて、再調剤を行うことで投薬間違いの防止に努めています。
2023年度実績
院外処方箋発行率 | 98.5% |
処方せん枚数 | 53,807枚 |
注射せん枚数 | 103,719枚 |
注射薬調剤・調製業務
外来および病棟で使用する注射を注射処方箋に基づいて個人ごとにセットして払い出しを行っています。注射薬使用時の安全性を高めるために、投与量・投与方法のチェックはもちろん、配合変化や溶解方法も確認し調製まで行います。指示の変更に対しても24時間使用直前まで対応しています。
2022年度実績
入院注射薬調製本数 | 8,731本 |
外来注射薬調製本数 | 795本 |
化学療法調製件数 | 1,306件 |
病棟業務
当院では全ての病棟に専任薬剤師を配置しています。全ての入院患者さんに面談を行い、薬物アレルギーや持参薬の鑑別、使用するお薬についての説明を行っています。医師や看護師に対しては、薬の専門家として、薬の基本情報はもちろんのこと、鑑別した持参薬情報や主作用・副作用のモニタリング結果、服薬指導を通じて得られた情報など様々な情報を提供しています。また、患者さんの状態に応じた薬剤選択の提案やTDMを行って至適投与量の提案などを行い、処方設計に関与しています。さらに、腎臓病教室や糖尿病教室では、疾患と薬物についての関係や薬剤を使用するときの注意事項などを患者さんに提供しています。一方ではがん薬物療法認定薬剤師やNST専門療法士、抗菌化学療法認定薬剤師が専門資格を活かし、病棟の枠にとらわれず、医師に対して積極的に処方提案し、患者さんの薬物療法の適正化に貢献しています。
医薬品情報管理(DI)業務
医薬品を有効かつ安全に使用するために医薬品に関する情報を収集・管理、評価して適正使用のための情報提供をおこなっています。具体的には、緊急安全性情報(イエローレター)、安全性速報(ブルーレター)、医薬品・医療機器等安全性情報、医薬品添付文書改訂情報、回収情報などを速やかに収集し、適宜わかりやすく院内用に加工を行い、薬剤部だけでなく関連部署に周知させることが主な業務です。その他、病棟担当薬剤師との連携やレジメン管理も行い、入院・外来患者の薬物療法の支援も行っています。また、医薬品マスタ管理を行い、処方オーダが適切に実施できるよう管理しています。
製剤業務
数多くの医薬品が製薬企業によって製品化されていますが、それでも様々な疾患や病態に最適な薬物療法を実施するためには必ずしも十分でない場合があります。そんな時、医師からの要望に応え「院内製剤」の調製を行っています。当院の「院内製剤」は点眼薬、点鼻薬、坐薬、膣坐薬、注射薬、検査用試薬などで、現在約20品目を無菌室やクリーンベンチで調製しています。
チーム医療
担当業務とは別に、他職種とともに院内の各種ラウンドや委員会にも参加し、薬物療法の提案などを行い薬剤師としての職能を発揮しています。(感染対策委員会、リスクマネージャー委員会、NST委員会、がん診療委員会、糖尿病教室、腎臓病教室など) また、病棟担当薬剤師は病棟に常駐しており、それぞれの病棟で病棟スタッフの1人としてチーム医療を日々実践しています。