医療コラム
Q1.顕微授精の適応は?
治療の対象となる方は「難治性の受精障害で、これ以外の治療によっては妊娠の見込みがないか、
極めて少ないと判断される夫婦」です。多くの場合、精子の数が極端に少ない方が対象となります。
Q2.どのような方法ですか?
顕微授精には、主に3つの方法がありますが、当院では細胞質内精子注入法(ICSI)を行います。
すなわち針を1.透明帯→2.囲卵腔→3.細胞質へと貫通させ、1匹の精子を細胞質内に注入します。
Q3.問題点は何がありますか?
さまざまな問題点は概ね体外受精とかわりません。
現在我が国の採卵件数あたりのICSIの実施の割合は55~60%となっています。
しかし世界的なデータを鑑みると児への遺伝学的な継承について指摘するものもあり、長期的な調査が必要と考えています。
1.倫理の問題
「ヒトの生命の発生過程にヒトがどこまで手を加えてよいか。」という生命倫理の問題があります。
本法の是非について患者さんご夫婦の理解が必要です。
2.出生児の長期予後について
日本産科婦人科学会は、1998年以降体外受精の実施状況について報告をしてきましたが、
長期的な追跡調査を実施することは困難だったため、日本では体外受精による出生児の長期予後は、現在のところ不明です。
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