teracce 【はばたけ!ワタシ】外来看護師

広報誌

 幼い頃病気で入院。一人ぼっちの療養生活は思いのほか心穏やかだった。つらい治療や検査も「いつも優しい看護師さんがそばで励ましてくれたから」。この時、同じ道を目指すと決めた。

 看護専門学校に進学し、胃の病気や人工肛門・膀胱で生活する患者さんのケアを通し消化器分野に興味を持った。卒業後は国立がんセンターで胃カメラの介助や組織採取の生検検査に従事し、内視鏡検査技師資格を取得。下の世話をされることで自信をなくし「精神的に参った」という患者さんに「尊厳を守るための寄り添い方」を教わった。

 結婚後、地元に戻り入職。安心して検査が受けられるよう患者さんに寄り添った看護を心掛けている。昨春からは外来看護師の管理業務も兼務し、経営管理の視点を持ちながら看護スキルも高めている。今後の目標は病変のある粘膜を採取するESDや止血クリップなど侵襲の高い内視鏡治療の腕を磨き、後輩に伝えていくこと。普段から処置具に触れることでイメージトレーニングも欠かさない。