医療コラム
「アイデンティティ」という言葉があります。アイデンティティとは同一性という意味です。「自分はこんな人間だ」(こんな人間と同一である)という感じです。働いている自分、妻(夫)である自分、女性(男性)の自分、母(父)である自分…。強い(弱い)自分、何でもできそうな自分、泣きたい自分、優しくなれない自分、いやなことを言ってしまった自分…。
そういう感じをまとめてみると、自分という「アイデンティティ」ができあがると思います。私個人的にはアイデンティティは完全でなくていいと思っています。こういう自分である…ということが根源ではありますが、人間そう簡単に自分をまとめきることはできません。また、自分をまとめることは頑張ってできることではありません。心に感じたことをいいも悪いも見つめて認めていくことで、少しずつ積み木のようにできあがっていくものだと思います。
この自分をまとめることが実にむずかしい。もしかしたら一生続くかもしれません。でも自分探しとはそんなものです。もし自分探しをしているときに迷ってしまったら、誰かに助けてもらい、時にはてを借りて、もう一度迷ったところに戻って歩き出していいと思います。
アイデンティティ確立のルールがあります。「なんでもいいよ」はアイデンティティを作りづらいものです。ご夫婦や友人との会話もそう、不妊治療もそうです。ですから「こうしたい」「こう思う」という会話を沢山してください。
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