teracce 【はばたけ!ワタシ】小児病棟看護師

広報誌

子ども好きで幼稚園教諭か看護師で進路を悩んだが、祖父の入院を機に後者を選択。育休を挟み二十余年、小児看護一筋で「私の経験を病棟仲間と共有し、私自身も成長していきたい」。

小児看護で大事なことは医療的ケアに加え子どもの発達に合わせた説明や配慮を行うプレパレーション。採血や検査時はぬいぐるみで楽しく、なぜ処置が必要かを説明する。子どもの表情、とりわけ目の動きを観察し、不安や恐怖心を和らげる言葉掛けで治療に向き合う環境を整え、同時に付添入院する保護者の疲労回復や不安軽減にも取り組む。

病棟のプレイルームはパズルや塗り絵、絵本の読み聞かせなど「会話が生まれる」遊びで入院のストレスを緩和する場所。ゲームやスマホだけでない、退院後の家庭での健康な過ごし方の参考になればと七夕やクリスマスなど季節の飾り付けも一緒に行う。包括的な家族ケアは時間が掛かるが、それは食事や着替えに一生懸命な小さい子も同じ。『看護師さん、できたよ!』の笑顔にはどんな疲れも吹き飛びますね」。そんな喜びを知っているから、また明日も頑張れる。