「ストレスは不妊症の原因になるのか？」と皆さんからよくご質問を受けます。

ストレスが不妊症の原因になるのかを証明できる方法はありませんし、データもありません。しかし、無排卵になる神経性食欲不振症（過食症や拒食症といわれるもの）の原因にストレスが関わっていることは確かですし、環境が変化したり親族のご不幸などで排卵が遅れてしまったり、基礎体温がガタガタになってしまうことがあるのは事実です。ですから、ストレスも何らかの関わりを持っていると考えています。

でも、容認できないものもあります。「たばこをやめるとストレスが増強するからやめられない。」という方もいます。この場合のストレスは不妊の理由にはなりません。そもそものたばこの方が不妊治療中の方にとっても、妊娠された方にとっても害があるからです。

私達スタッフが心配しているのは、不妊治療によってストレスが増強してしまうことです。ストレスの感じ方は人それぞれですし、解消の仕方もまた人それぞれですね。人の心は常に揺れ動いているといわれます。小刻みに揺れながら均衡を保ち、自分を守ろうとするのです。泣きたいときは泣いて、グチを言いたいときはグチってください。

100％解消できなくても、そうやってどこか、自分の心に折り合いをつけていってください。