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泌尿器科・溝口雅大医師が日本泌尿器科学会総会にて研究発表を行いました

2025418日、福岡で開催された第112回日本泌尿器科学会総会において、当院泌尿器科の溝口雅大医師(現在は日立製作所日立総合病院泌尿器科所属)が研究成果を発表。非閉塞性無精子症の患者さんに対して当院で実施した35例の精索静脈瘤手術の成績を基に、その治療効果を解析しました。

発表演題は「非閉塞性無精子症および精索静脈瘤を有する患者に対する精索静脈瘤手術の有効性の検討」。研究では、精索静脈瘤手術後に精液中に精子が出現する割合や、micro-TESE(顕微鏡下精巣内精子採取術)における精子回収率、さらには顕微授精(ICSI)による妊娠率に焦点を当て、国際的な報告と比較しながら日本人患者における治療効果を評価しました。

その結果、海外報告に比して精子出現率や精子回収率は低い傾向にあるものの、ICSIによる妊娠率は良好であることが示されました。また、精索静脈瘤手術が一部の非閉塞性無精子症患者において精子の質的改善に寄与する可能性も指摘され、今後の診療・研究の発展に貢献する意義深い内容となっています。

筑波学園病院泌尿器科からのメッセージ
筑波学園病院泌尿器科では男性不妊症を有する患者さんに対して精索静脈瘤手術やTESEなど専門的な治療を行っております。また顕微授精を含む生殖補助医療との連携を通じて、患者さんカップル各々に最適な治療を心がけています。今後も当院では、地域の生殖医療の中心として質の高い医療を提供しつつ、学術的な取り組みを通じて知見を広げてまいります。