検査部
お知らせ
部門紹介
医師が患者さんの病気を診断する際や病気の治療計画を立てたり治療効果等を判定する際、種々の臨床検査のデータを参考に総合的に判断されます。今日では臨床検査なしでは診断や治療を論ずることはできなくなりました。病院ではこれら検査を専門的に扱う部署を検査部といいます。実際は、検体検査、生体機能検査、病理検査、細菌検査の4部門よりなっていて、夫々各専門の臨床検査技師が精密機器を用いて検査を行っております。なお、当病院の検査部は、輸血に関わる検査および血液製剤の保存管理を対象とした輸血部の業務を兼ねております。
検体検査とは、血液・尿・分泌物等の検体を対象とした検査をいい、一般検査・血液検査・生化学検査・免疫血清検査・細菌検査等に分類されております。生体機能検査とは、身体の各臓器の生理機能を調べる検査で、心電図検査・脳波検査・筋電図検査・心音図検査・呼吸機能検査・超音波検査等のように直接患者さん自身の協力のもとに行われる検査です。最後の病理検査とは、生体から細胞・組織を摘出して、それを顕微鏡下に観察して病理学的に診断する検査で、特にがんの確定診断として欠かせない検査です。
臨床検査は日進月歩進歩してきており、検査の種類も多くなり、高度の機器が開発されてその精密度もどんどん向上しております。当院の検査部においても常に新しい技術を取り入れて高度のレベルを保つように心がけています。最近では、病気が遺伝子レベルで解明されつつあるので、遺伝子レベルの解析を病院外の研究機関や検査機関と共同で患者の診断に役立てています。
スタッフ紹介
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副病院長・臨床工学部長・検査部長齋藤 重行サイトウ シゲユキ
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病理医・筑波学園看護専門学校学校長小形 岳三郎オガタ タケザブロウ
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検査部 技師長深澤 政勝フカサワ マサカツ
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病理医鈴木 恵子スズキ ケイコ
- 主任 近藤貴稔・富田広
- 臨床検査技師 25名
検査内容
血液検査
血液に含まれる赤血球、白血球、血小板、血色素量等を測定することで、貧血や血液の病気がわかります。
血液凝固検査で出血傾向や血液凝固に関して調べます。
一般検査
尿検査では尿中の蛋白・糖・ウロビリノーゲン等の定性検査し、蛋白・尿糖では定量検査を行います。
また、尿に含まれる上皮細胞、赤血球、白血球、細菌等を鏡検します。
便潜血検査は消化管出血の有無を検査します。インフルエンザウイルス抗原の検出検査なども行います。
生化学検査
体の状態を知る上で必要不可欠の検査です。
肝機能検査・腎機能検査・脂質検査・電解質検査等、項目は多数あり、大型の自動分析装置で測定しています。迅速かつ正確性を要求されます。糖尿病の検査は血糖・HbA1cの検査を行います。
免疫検査
感染症・腫瘍マーカー・甲状腺ホルモン・婦人科ホルモン・血中薬物濃度検査等を調べます。
輸血検査
手術・出血・重度貧血等で輸血が必要になった時に患者さんの血液型、不規則性抗体の有無、及び血液製剤と適合するか否かの交差試験を行います。
細菌検査
提出された検体(喀痰・尿・膿・血液・髄液・体腔液)を培養して、病原菌の有無を調べ、その菌に対する感受性検査(各種抗生剤の効き具合)を調べます。
病理検査
手術、試験切除、内視鏡下生検で採取された組織の病理診断をするための標本作製に関与しています。
手術時病変の広がりなどが肉眼では解らない時など術中迅速診断が必要になりますが、病理医が常勤のため対応できます。
また、婦人科材料・尿・喀痰・体腔液(乳腺、甲状腺、リンパ節からの穿刺液)で癌細胞の有無なども検査しています。
生理機能検査
生理機能検査は生体から生ずる微弱な活動電位や生体現象を電子機器を用いて測定する検査で心電図・肺機能検査・脳波・筋電図・神経伝導速度・血圧脈波検査等があります。
画像診断検査では、心臓の超音波検査を検査部で担当しています。その他に眼底写真、聴力検査も行います。
その他
論文
液状プロトロンビン時間測定試薬「コアグピア®PT-Liquid」の基礎的検討 76(3):355-365,2019 |
筑波学園病院検査部:近藤貴稔・大西健悟・小森満理絵・深澤政勝 医学と薬学 第76巻 第3号 2019年3月 |
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