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精路再建術における臨床成績を第69回日本生殖医学会で発表しました
2024年11月14、15日ポートメッセ名古屋で開催された第69回日本生殖医学会学術講演会において、当院泌尿器科・男性不妊科の山崎一恭医師が、当院での精路再建術(精管-精管吻合術[VV]、精管-精巣上体吻合術[VE])の10年間の成績について発表しました。発表内容を以下にご紹介します。
研究の背景と目的
無精子症は男性不妊の主な原因の一つであり、特に閉塞性無精子症(OA)は精路の閉塞が原因となります。当院では2014年から2024年にかけてVVおよびVEを施行し、患者の射出精子出現率や自然妊娠率を後方視的に検討しました。本研究の目的は、これらの治療成績と影響因子を明らかにすることです。
研究の結果
VV(精管-精管吻合術)
・対象症例:4例(閉塞原因:精管切除術2例、幼少期の鼠径部手術2例)
・射出精子出現率:75%(3例)
・自然妊娠率:75%(3例)
- VE(精管-精巣上体吻合術)
- ・対象症例:13例(うち2例は手術不可、1例は術後通院なし)
- ・射出精子出現率:100%(適応症例10例)
- ・自然妊娠率:30%(3例)
- ・術後6カ月以内に精子が射出される例が多く、妊娠率に影響を与える因子として患者およびパートナーの年齢が関与している可能性が示唆されました。
考察と結論
本研究から、当院の精路再建術は、射出精子の出現および自然妊娠の達成において非常に良好な成績を示しました。特に閉塞性無精子症例においては、精路再建術を優先的に行うことが、患者夫婦に自然妊娠の希望をもたらす治療選択肢となり得ます。
当院泌尿器科・男性不妊科からのメッセージ
当院では、患者個々の状況に応じた最適な治療計画を立案し、高度な技術を提供しています。本学会発表を通じ、無精子症治療の重要性が広く共有されることを期待しています。無精子症に関するお悩みやご相談がありましたら当院泌尿器科・男性不妊科にご連絡ください。
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