乳腺内分泌外科
お知らせ
診療科紹介
当院は日本乳癌学会の乳癌関連施設及び日本内分泌外科学会の認定施設の各施設認定を受けており、乳腺、甲状腺、副甲状腺、副腎及びリンパ節の各疾患についての診療を行っています。
診療体制は常勤医師1名、手術担当の非常勤医師及び当院研修医を配し、診療部門及び乳がん健診部門に分けて実施しています。
診療部門では、外来診療、手術療法、入院及び外来での化学療法、近隣医療機関と協力して進行乳がん患者に対する緩和ケア及び在宅緩和ケアの支援を実施しています。乳がん術後の上肢挙上訓練及び患側上肢浮腫の防止に対してはリハビリテーション科と連携をして、リハビリテーションの推進を行っています。がんリハビリテーションを積極的に推進すべく手術患者の周術期のリハビリテーションを行っています。術前癌患者では歯科口腔外科と連携して口腔ケアを実施しています。
乳がん健診部門については乳癌の専門ドック、市町村、企業及び人間ドックで施行される乳がん健診を実施しています。乳がん患者の増加に伴い、乳がん健診の重要性が増し、乳がん健診部門は健診から外来への円滑な橋渡し役を担っています。2020年5月7日より健診センターをリニューアルし、女性フロアが新設され、さらに充実した体制で臨んでいます。
甲状腺疾患については、当院耳鼻咽喉科との手術を含めた診療連携を、甲状腺がんの化学療法の分野では筑波大学乳腺甲状腺内分泌外科との診療連携を、甲状腺原発悪性リンパ腫の分野では血液内科と診療連携を行っています。
腎性副甲状腺機能亢進症患者に対する副甲状腺全摘術(PTx)については、薬物療法の台頭に伴い適応患者の減少があり、当院腎臓内科及び近隣の透析病院と手術患者の紹介、術後患者の通院加療等の診療連携を進めています。
乳腺疾患、甲状腺疾患、副甲状腺疾患共に医療機関からの紹介患者が増加傾向にあり、今後も各疾患についてさらに個々のニーズにそった診療を進めていきたいと考えています。
また、診療と合わせて、乳がん術後患者の会であるリボンの会や多職種との臨床病理カンファレンスの開催、乳がん術後患者のADLの向上に努める活動に努めています。がん終末期の在宅緩和ケアについては介護保険を導入して、患者さんの残された時間を実りあるものとするためにACP(Active Care Planning)を重視し、地域医療機関、訪問診療医師、訪問看護師との連携を密にして在宅での看取りや、レスパイト入院などを積極的に支援する体制を取っています。
外来診療
外来診療部門では、視診・触診・穿刺吸引細胞診・乳頭分泌物細胞診を施行し、検査説明・検査結果・治療経過等の説明・指導を行っています。手術患者及び化学療法患者共に入院期間が短期である当科では、外来での診療は重要な診療の柱をなしています。
乳がん健診部門については、人間ドック・企業健診・市町村の乳がん健診・個人単位の希望者に対する乳がん健診を実施しています。乳がん健診は、触診+マンモグラフィ、触診+マンモグラフィ+超音波検査の2コースで、健診結果も健診日に健診者に説明をしています。
※乳がん健診についてはこちら
外来部門実績(2019年度)
●乳腺疾患367例(乳癌(術前、術後、進行癌):198、授乳期乳腺炎:35、乳腺症・乳管拡張症:102、乳管内乳頭種:20、線維腺腫:12)
●甲状腺疾患59例(甲状腺癌:6、甲状腺濾胞腺腫:12、腺腫様甲状腺腫:35、バセドウ病:6)
●副甲状腺疾患6例(原発性副甲状腺機能亢進症:1、続発性副甲状腺機能亢進症:5)
●その他9例(リンパ系疾患:8、皮膚腫瘍:1)
健診部門実績(2019年度)
●乳がん健診受診者総数(人間ドック・企業健診も含む):1111例(異常なし(カテゴリー1):90、乳腺症(カテゴリー2):1005、要精査(カテゴリー3以上):16)
※最終診断として乳腺症10例、乳管拡張及び乳腺嚢胞2例、線維腺腫2例、乳癌2例(重複症例含む)
入院診療
入院診療では主に手術患者及び化学療法患者に対する診療を行っています。化学療法は特に第1クールの患者さん及び副作用により通院での化学療法が困難な患者さんを対象としています。
乳がん手術患者、甲状腺がん手術患者では術前後にがんリハビリテーションを当院の理学療法士(PT)及び職業訓練士(OT)が実施しています。また、乳がん手術患者、甲状腺がん手術患者、乳がん化学療法患者では歯科口腔外科との連携により口腔ケアを実施しています。
在院日数は、乳がん患者12日(術前2日及び術後10日でうち術後の4日間はリハビリテーション)、甲状腺患者10日(術後2日及び術後8日)、化学療法患者は3日です(2019年度実績)。
外来診療表、休診・代診情報
外来診療表
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | |
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午前 | 石川 智義 | 石川 智義 | ||||
午後 | 石川 智義 | 石川 智義 |
*非常勤医師
※医師の都合により代診・休診の場合があります。また、当日、予約外患者さんの受付が出来ない場合がございますのであらかじめ御了承下さい。
休診・代診情報
日付 | 時間帯 | 休・代診 | 担当医師 | 代診医師・その他 |
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2023.4.28(金) | 午前・午後 | 休診 | 石川 智義 | |
2023.6.9(金) | 午前・午後 | 休診 | 石川 智義 | |
2023.6.16(金) | 午前・午後 | 休診 | 石川 智義 | |
2023.6.30(金) | 午前・午後 | 休診 | 石川 智義 | |
2023.11.17(金) | 午前・午後 | 休診 | 石川 智義 | |
2023.12.8(金) | 午前・午後 | 休診 | 石川 智義 |
主な疾患
乳腺(乳癌、乳腺症、腺維腺腫、乳腺炎など)、甲状腺(甲状腺癌、バセドウ病、橋本病など)、上皮小体(原発性上皮小体機能亢進症、続発性上皮小体機能亢進症など)、副腎(原発性アルドステロン病、クッシング症候群、褐色細胞腫など)、リンパ節(リンパ腫、リンパ節炎など)の各疾患。
医師紹介
オプトアウト
りぼんの会
1999年より年1回、当院で乳癌治療を受けられた患者さん同士の交流や情報交換、相談を目的に毎年冬に開催しています。医師、看護師、薬剤師、理学療法士、栄養士、医療関連企業など多職種が連携して会を運営しています。
◆外来受診の流れ
◆主な検査
◆通院・手術について
◆化学療法について
その他
手術実績
総計 | 194例(重複あり) 79例(乳房腫瘍針生検術を除く) |
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乳腺疾患(重複例を含む)
乳腺疾患(重複例を含む) | 65 | |
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乳腺腫瘤切除術(良性) | 6 | |
乳腺腫瘍切除術(悪性) | 1 | |
乳房温存術 | 乳房部分切除術 | 1 |
乳房部分切除及びセンチネルリンパ節生検術 | 14 | |
乳房切除術 | 38 | |
葉状腫瘍切除術(良性:1、境界型:1) | 2 | |
転移性腋窩リンパ節郭清術 | 3 |
甲状腺疾患(乳腺外科症例)
甲状腺疾患(乳腺外科症例) | 11 |
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甲状腺葉切除術(良性) | 2 |
甲状腺葉切除術(悪性) | 2 |
甲状腺葉全除術(悪性) | 1 |
転移性頚部リンパ節郭清術 | 2 |
甲状腺生検(悪性リンパ腫) | 4 |
甲状腺疾患(耳鼻科症例)
甲状腺疾患(耳鼻科症例) | 10 |
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甲状腺葉切除術(良性) | 9 |
甲状腺葉切除術(悪性) | 1 |
その他
副甲状腺疾患 | 2 |
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PTx | 1 |
移植副甲状腺切除再移植術 | 1 |
その他
その他 | 116 |
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皮下腫瘤切除術 | 1 |
乳房腫瘍針生検術 | 115 |
(2019年度実績)
学会・講演会
学会発表
第19回茨城内分泌外科研究会 2019年3月(日立市) |
甲状腺腫瘤性病変の自験例に対するKi-67 Indexの検討 石川智義 |
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第31回日本内分泌外科学会総会 2019年6月(東京) |
主乳腺と副乳腺に画像的および病理組織学的に連続性がないことを示せた副乳腺癌の2手術例 石川智義 |
第44回日本外科系連合学会 2019年6月(金沢市) |
不妊治療で出産後に初乳に左側単孔性血性乳頭分泌物を認めた微小浸潤癌の1手術例 石川智義 |
第52回日本内分泌外科学会学術大会 2019年10月(東京都) |
甲状腺原発悪性リンパ腫の確定診断を得るための甲状腺切開生検についての自験例の検討 石川智義 |
第81回日本臨床外科学会 2019年11月(高知市) |
当院における男性乳癌4手術例の検討 石川智義 |
講演会発表
茨城乳がん薬物療法セミナー 2019年4月(つくば市) |
CDK4/6阻害剤による進行再発乳がんの治療 石川智義 |
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